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Tr.10

きっと、さよなら

Ruichiji

もうすぐ時計の針が
12の数字を示す
僕を包む喜びの魔法
全て消し去ってしまうように

​

僕はただ見つめている
抗うこともできずに
一つ残る夜の冷たさも
僕を貫いていた

​

重ねた言葉と響いた音色が
まだ呼びかける
「忘れないで」そう呟いたら
もっと遠くなるような気がした

​

ああ僕はきっと今も
過去を振り向いてしまう
初めて知ったあの日から煌めいた日々に
何も言えずにさよならなんて

​

ああ流れ去った時が
前より光って見える
もう戻れない過去だと僕はまだ知らない
すべてが消えるその時になるまで

​

今も時計の針が
君を急かしている
紡いできた宝物たちを
失くしてしまわないように

​

言葉にならない思いを抱えたまま進みだす
「思い出して」そう叫んでも
きっと届かないような気がした

​

ああ君はきっといつも
前だけを向いていたね
特別だったその場所で魅かれた仲間を
繋げないままさよならなんて

​

僅かに残った時間が
いつもより長く感じる
失うものだなんて君はもう見てない
今できることまだ多すぎるから

​

遠ざかってしまうたびに
君のこと愛しい
「離れないで」その言葉が
言えればよかったのに

​

ああ誰もきっと今に
思いを託し生きる
言葉だけじゃあまりに重すぎる気持ち
抱えたままでさよならなんて

​

ああ重ねあった音が
終わりの時を告げる
確かに残る記憶はどんな形でも
伝えることが愛へと変わるから

​

同じ気持ちでもう一度繋げよう

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